3章 真に感じるための環境づくり


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  • 東播磨カウンセリング研究会総会対談 2018.4.29
    「福祉の事例をこころと演技から理解する」

    劇作家・演出家     中原和樹
    東播磨カウンセリング研究会会長・心理カウンセラー いなまつゆか

    心理カウンセラーのいなまつゆかが、役者をしている娘を通じて知り合った、劇作家・演出家の中原和樹さんと対談をしました。

    中原さんは、箱庭療法に興味を持ってくださり、それを知ったいなまつが、東京に中原さんのワークショップを見学に行きました。その感性のすばらしさにうたれ、対談を希望したことから始まった企画です。




    中 いや、大変ですね。まあ、それも脚本だったり演目にもよるんですが、タイトロープっていう言葉があって、ピーター・ブルックっていう、すごく偉大な演出家の方がいるんですけど、演劇が綱渡りのように、

    たとえば綱がすごく太かったら安全なんですけど、やっぱり不安定じゃないし、それこそ安全圏の中に自分がいてしまうんですけど、本当に一歩でも間違えたら落ちるかもしれないぐらいの、ぎりぎりのラインでこう綱を渡っていく。

    い ふーん

    中 そこにやっぱり、観る人が価値を見出してくれるっていう。なので、稽古もやっぱり、本当に集中してやったときに(うん)何回もできなかったりするんです。

    い ああーそうなんですね。

    中 今回も、(演劇キャスト会場に入る)、あ、戻ってきましたけど、今回も15分ぐらいなんですけど、、たとえば15分やって、15分休憩して、もう1回15分稽古して、1時間に2回やれそうなんですけど、極論1時間半、15分やって、ぐったりして、まあ、話し合ったりして、1時間半で1回しかできないっていうこともあるんですよ。

    い はあ、なるほどね?

    中 稽古が始まる前も、やっぱりどれぐらい寄せられて、自分がぎりぎりの状態にできるか

    い 作っているっていうか。

    中 そうですね。

    い まあ、整えるのかな?

    中 ああ、そうですそうですそうです。やりましょう、パン、ていうのはできない。

    い できない。

    中 そうですね。

    い ああ・・じゃあ練習始めるまでも、結構準備があって、

    中 ありますあります。

    い そこでうわーっと消耗して、

    中 消耗して、「ちょっと、外の空気吸いに行こうか」みたいなのも(笑)ありますね、本当に。

    い 結構厳しいですね。

    中 そうですね。

    い まあ、そういう厳しさを、私もすごくカウンセリングでも感じていて、まあもちろん50分やって、10分、本当は10分も(間が)ないですけど、その10分後には次の方ということもあるんですけどね。

    それも、そのなかでやっぱり、準備っていうものがあって、たとえば、毎朝仕事がある日は、空気を入れ替えて、水拭きして掃除してっていうのを毎日、そんなに大して汚れてなくても、整えるっていう、こう空間を調整していくみたいな、なんか。

    中 あ、すごい近いと思います。

    い ああ、そうなんですね。

    中 空間、ぼくらでいうと、たとえば蛍光灯の稽古場のときに、蛍光灯を全部つけるのかとかも、ちょっと気になるんですよね。

    い ああ、ふんふん。

    中 本人の、人間的な生理として(はあはあ)、たとえば、白熱球、あのオレンジ色の灯りのときの方が、やっぱり人間の生理として、ちょっと感情的になりやすかったり、逆にこういうお芝居をやるときに、本番は多分蛍光灯である

    い ふん

    中 そこをどうしようか、っていう整え方も、まあ僕が演出する場合は、すごく気になったり、太陽光が入ってくるのかとか、

    い はあはあはあ。違うわけですね。

    中 そうですそうです。

    い 空間が変わりますもんね、色が変わると。

    中 あ、そうですね、本当に。空間が変わると、人間のやっぱり気持ちとか、感性も変わると思うので、それはすごいはなしたり。

    い そういうことなんですね。それは、カウンセリングもまったくそうで、どこでやるのか、たとえば、私のカウンセリング・ルームだと、そうやって、毎日整えて、空気まで調節みたいな感じでやるんですけど、

    他のカウンセリング・ルームや会議室でやるようなこともあって、そこを、どうカウンセリングをするような状態に整えるのか、っていうのは、結構難しいですね。

    そういうのが、今日の演劇の状態と一緒だなあって思います。そこに割とエネルギーを使うのかもしれませんね。

    中 ああ、そうかもしれませんね。始まってしまうと、もう後戻りできないというか、始まってしまったら、演劇の場合は、やっぱり相手にどれだけ集中していくかとか、自分に入り込まないで、なので、そこまでをどうていねいに作るか、っていうのが結構大変でしたね。

    い じゃあ、今回も、そういった準備は、結構大変だったんですか?

    中 ああ、そうですね。はい。




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  • (申込み・問い合わせ先)
    東播磨カウンセリング研究会 (岸本秀子方)
    e-mail  higashiharimac@gmail.com


       

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