8章 善悪の判断なしに理解する


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  • 東播磨カウンセリング研究会総会対談 2018.4.29
    「福祉の事例をこころと演技から理解する」

    劇作家・演出家     中原和樹
    東播磨カウンセリング研究会会長・心理カウンセラー いなまつゆか

    心理カウンセラーのいなまつゆかが、役者をしている娘を通じて知り合った、劇作家・演出家の中原和樹さんと対談をしました。

    中原さんは、箱庭療法に興味を持ってくださり、それを知ったいなまつが、東京に中原さんのワークショップを見学に行きました。その感性のすばらしさにうたれ、対談を希望したことから始まった企画です。



    い なんか、客観的にぱっとみると、「なんだ、あの息子」ってなると思うんですけど、この主人公の方に私がカウンセラーとして向き合ったら、この方の気持ちを思うけど、今度じゃあ、息子さんが私のクライエント(相談者)さんだったら、ひどい息子っていう扱いにはならないんですね(注)。

    注)主人公のカウンセリング時も、ひどい息子という捉え方ではなく、善悪の判断なしに主人公の気持ちに寄り添うことになる。

    やっぱり、そうなる、「期待しないで」っていう、さっきおっしゃったような何かがあるんだし、それまでの関係があるんだし、やってあげたくてもできない事情とかね。ここで「いいよいいよ」なんて言った日には、その後かぶるものの大きさとかね、

    中 うんうん

    そういうものも、一緒に感じると思っていて、多分ケースなんかでいうと、まあそれぞれの人の状態をみながら、じゃあ、この人たちがしあわせになるにはどうしたらいいんだろう、みないなことを、ケースワーク的には考えるのかなと思います。

    カウンセラーだったら、ほんとにこころに寄っていくので、「わあ、つら」っていう感じが、ほんとにつらさとしてくる。ほんとに誰も悪くない・・よね、ていう風に思うんですよね。

    そこが、なんか、しみじみしましたね、なんか。

    あと、思ったのは、泰祐さん(ケアマネジャー役)の声がめちゃめちゃいいから(はああ)あの声がケアマネさんだったら、すごい癒やされるなと思って。

    中 笑

    い そういうこともあるんだなって、思いました。

    中 ああ、なるほど。

    い 多分私が主人公の方に私自身が観ながら寄ってるから、こんな声で「一緒に考えましょう」とか言われたら、「はああ」と思えるような、すごく癒やされる感が

    中 うーん

    い 声にもあるんですね、そういうのが発見でした。

    中 なるほどー。僕らはあまり、聞き慣れちゃってるから(笑)あんまり感じたことないけど、へええ。

    い 言ってることは結構クールだったけども、声があたたかいというか、やさしい声だったから、内容だけじゃないんですよね。私達支援者って、「こう言いました」「ああいう風に言いました」で「こういう表情でした」ってあるけど、なんか、やっぱり中に何を持ってこの言葉を言ったのかということも。

    中 そうです。

    カウンセリングをするときに、気をつけなきゃいけない・・ことなんだなと、今日感じたことですね。ばれちゃうっていうか。

    中 ああ、そうですね。

    い ああ、めんどくさ、とか思ってたら、「一緒に考えましょうね」って言っても、「めんどくさいって思ってるだろう」とか、「つらいですよね」って言っても、「思ってないわよ、つらいって」とか、大変な人ほどわかってしまう。

    演技を観ていると、その人に寄っていくから、ほんとにそれを観ているから、よけい感じるのかもしれませんね。



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    東播磨カウンセリング研究会 (岸本秀子方)
    e-mail  higashiharimac@gmail.com


       

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